[2011年11月24日(VOL.44 NO.47) p.78]
シリーズ GPのためのワンポイントセミナー No.27
女性の受診率低い過活動膀胱
積極的な問診による早期発見を
コメンテーター 日本大学泌尿器科 高橋 悟 主任教授
「急に尿意を感じ,我慢できない」,「昼間や夜間に何回もトイレに行く」,「トイレに行く前に尿を漏らしてしまう」などの症状を訴える人がいたら,過活動膀胱(overactive bladder;OAB)である可能性が高い。日本排尿機能学会による2002年の調査では,40歳以上の日本人のOABは約810万人と推定されている。しかし,これほど多いにもかかわらずOABを有する人の医療機関への受診率は低く,特に女性の低さが目立っている。プライマリケアの現場でOABを早期発見し診療するためのポイントを,日本大学泌尿器科の高橋悟主任教授に解説してもらった。
「恥ずかしい」,「年のせい」という思いが受診をためらわせる
OABの定義は,2002年の国際禁制学会の用語基準で大幅に変更された。それまでの定義では尿路動態機能検査所見に重点が置かれていたが,変更後は症状に重点が置かれ,OABは症状に基づいて診断のできる「症状症候群」ということになった。現在,OABは「尿意切迫感を有し,通常は頻尿と夜間頻尿を伴い,切迫性尿失禁を伴うこともあれば伴わないこともある状態」と定義されている。尿意切迫感とは「急に起こる,抑えられないような強い尿意で,我慢することが困難なもの」で,通常の人が排尿をできるだけ我慢したときに感じる尿意とは異なる。また,切迫性尿失禁とは「尿意切迫感と同時または尿意切迫感の直後に,不随意に尿が漏れるという愁訴」をいう。
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